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M&A仲介業界の歩き方

会社の売却を考え始めたとき、最初の壁は「この業界のことを何も知らない」ことです。どんなプレイヤーがいて、何が違い、何に気をつけるべきか——政府登録データに基づいて、業界の全体像を中立に整理しました。

まず知っておきたい3つのこと

  1. 1. 「M&A支援機関」は国の登録制度がある

    中小企業庁の「M&A支援機関登録制度」に登録した機関は、手数料体系や実績の開示など一定のルール(中小M&Aガイドライン)の遵守を宣言しています。本サイトはこの登録データ全件を収録しています。登録=優良の保証ではありませんが、未登録業者よりも確認できる情報が多いのは確かです。

  2. 2. 「仲介」と「FA」は立ち位置がまったく違う

    仲介は売り手と買い手のに立ち、FAはあなたのに立ちます。仲介は双方から手数料を取るため、構造的に「早くまとめたい」動機が働きえます。どちらが良い悪いではなく、この構造を知った上で選ぶことが重要です。

  3. 3. 1社に決める前に、複数社の話を聞くのが原則

    手数料体系・最低報酬・担当者の質は会社によって大きく異なります。最初に接触した1社と専任契約を結ぶ前に、タイプの異なる2〜3社から話を聞いて比較するのが、後悔しないための最も確実な方法です。

業者タイプ別の特徴

登録事業者を6つのタイプに整理しました。それぞれ得意分野と注意点が異なります。

M&A専門仲介

796社 登録

売り手と買い手の間に立つ、M&A専業の会社

売り手・買い手の双方と契約し、マッチングから成約まで一貫して間を取り持つM&A専業会社。上場大手から数名のブティックまで規模の幅が大きい。テレビCMや郵送DMで知られる大手はこのタイプ。

向いている
買い手の当てがなく、幅広く相手を探したい場合
注意点
双方から手数料を受け取る「両手取引」が基本のため、構造的に利益相反が生じうる。担当者の質のばらつきも大きい
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FA(ファイナンシャル・アドバイザー)

374社 登録

売り手「だけ」の側に立つ専属アドバイザー

売り手または買い手の一方とだけ契約し、契約した側の利益最大化のために交渉する。利益相反が構造的に起きにくい。大型案件では標準的な形態。

向いている
売却価格・条件の交渉を、自分の側に立って最大化してほしい場合
注意点
仲介と比べ相手探し(マッチング)の網は狭くなりがち。小規模案件では受けてもらえないことも
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経営コンサルティング会社

619社 登録

経営支援の延長でM&Aも扱う会社

経営コンサルティングを本業とし、その一環でM&A支援も行う。事業再生や成長戦略とセットで提案されることが多い。M&A専業ではない分、実績件数は確認が必要。

向いている
売却以外の選択肢(再生・承継・成長戦略)も含めて相談したい場合
注意点
M&A実務の経験値は会社により大きく異なる。成約実績の開示有無を確認したい
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士業(税理士・会計士・弁護士等)

1,287社 登録

顧問の先生の延長で相談できる専門家

税理士・公認会計士・中小企業診断士・弁護士などの専門家。既に顧問関係があれば最も相談しやすく、財務・法務の専門性が高い。登録事業者数では最大勢力。

向いている
信頼できる顧問の紹介で、身近なところから始めたい場合
注意点
M&Aは本業ではないため、マッチング網や交渉経験は専業に劣ることが多い。実績件数の確認が特に重要
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金融機関(銀行・信金・証券)

207社 登録

メインバンクの窓口から入るM&A支援

地方銀行・信用金庫・証券会社など。地域の企業情報に強く、融資先ネットワークからの買い手探しが持ち味。地域密着案件で存在感がある。

向いている
メインバンクとの関係が深く、地域内での承継を考えたい場合
注意点
銀行系列のファンドや取引先が買い手になる場合、中立性に留意。担当者の異動も多い
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M&Aプラットフォーム

23社 登録

ネット上で売り手と買い手が直接出会う場

案件をサイトに掲載し、買い手からの応募を待つマッチングサイト型。手数料が比較的安く、小規模案件・個人M&Aで利用が広がる。

向いている
小規模案件で、コストを抑えて幅広く買い手を募りたい場合
注意点
交渉・契約は基本的に自走。専門家の伴走が必要なら別途依頼が要る
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全体像がつかめたら、次は下調べへ

気になるタイプの機関を一覧で見比べたり、想定売却価格から手数料の目安を試算したりできます。

本ページの分類・解説は、中小企業庁「M&A支援機関登録制度」の公開データおよび中小M&Aガイドラインに基づき、特定の機関に偏らない中立的な情報提供を目的としています。